自動水栓のわかりにくさ
何か表示をするときには、「ここまでは判っているだろう、だから……」というように、その続き「だから」を提示することが多い。駄洒落はまさにその世界。でもくだらない駄洒落は理解されないことがあったとしてもいいけれども、表示・サインは、判らないと本当に何も判らず、行動が完結されないことがあるので(時には、行動が開始されないことすらあるので)、注意したいところだ。
高速道路のサービスエリアのトイレで自動水栓の使いかたがわからずに首をかしげているおばあちゃんがいました。
蛇口をたたいたりなでたりしているのを見て「蛇口の下に手をさしだせば、自動的に水が出てきますよ」
と教えたところ、おそるおそる試して水が出てきたのを見たおばあちゃんは「ほえぇ」と驚いてからひとこと。
「まったく不便な世の中になったものだねえ」
ほぼ日デリバリー版第999号より
そういえば、自動水栓が出回り始めた頃は「手を差し出すと、自動的に水が出ます」というような表示が、どこかにあったような気がしなくもない。今では、水の出口近くに「自動」って書いてあるだけか、もしくはピクトグラムがさらにくっついているか、だいたいその程度だ。作っている方の都合により、「書いてあるんだから、見ろ」という主張だと思う。
でも、自動水栓に初めて出会った人(とか、時々しか出会わない人)には、「これは、自動かも?」という発想になかなかたどり着かない。普段見かけるような水洗ボウルがあって、水が出てくるのだろうと想像できる(たいていはステンレスの)パーツがにょきっと出ていて。ところが、蛇口がない。ヒトの行動としては、水洗ボウルの前に立ったら、蛇口をひねろうとするだろう。
だったら、本来、蛇口が付いている場所に「手を差し出すと、水が出ます」と表示したらかなり判りやすいのではないだろうか?
案内表示例は、付け焼き刃的にさっき思いつきで作ったものなので、線の太さなど改善の余地がたくさんありますが、こんな印をこんな位置に表示すると、わかりやすいのではないかと思うわけです。メイカーロゴなどを表示できるのだから、この程度の表示はできないとは考えにくい。
ちなみに、同じような場面でのエントリーが「使いやすさ日記49」にもありました。写真は使いやすさ日記から拝借しました。
プロダクトデザイナーのみなさん、ヒトの行動パターンをよく考えてデザインしてみてください。
これが、ステッカー貼付となると、掃除で剥がれるし、剥がれたって直しやしないのは判りきっているので、それに替わる方法で表示することが望ましいですね。
Photo Pierre : 2005年9月 1日 11:21
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