今や、ニッポンでは何から何までだいたいのことが自由で、規則にダメって書いてなければ何でもアリな状態になっているような気がしてならない。もちろん、その自由を謳歌しています。でも、何から何まで自由になると、その自由のありがたみが薄れているのではないか? という気がしなくもない。
たとえば、図書館の利用について「一応読んでおこうと思うけど、買いたくはないという本」を借りに行く所らしいのだ。そういえば、この頃は音楽CDとか、映画DVDなんかも揃っているらしい。
でも、そんなんでよいのだろうか。5冊リクエストがあると追加する図書館なんかもあるらしいけれども、20年後までにはダブりとなって売却されてしまうのではなかろうか。ムダだ。
ベストセラーだろうと、その刊行物を後世に遺すという位置づけでは、その発想にはならない。貸し出しリクエストに応じてジャブジャブ使うのが税金ではない。その余計なリクエストに応える予算があるならば、もっと価値を見いだした刊行物を収集するべきなのではなかろうか?
もちろん、いろいろな事情で買いたくても買えないヒトだっていると思う。でも、買えるけれども敢えて買わずにいるヒトもたくさんいるんじゃないかとも思う。そして、後者の方が圧倒的な多さなんじゃないかと思われる。
ある区立図書館に、爆発的ヒットを続ける村上春樹の新作小説『1Q84』(新潮社)について聞いてみると……。
「『1』のほうの予約は現在、589件。『2』のほうは521件となっております」
!! で、図書館には何冊あるんでしょうか?
「区内全体で21冊分となります」
……気の遠くなるような混雑状況だ。
[Excite Bit コネタ 図書館で借りたい本が「数百人待ち」の状況について]
大量に売れた本は、大量に古書店にも出回る。それすら嫌って図書館でウェイティングリストに名を連ねるとは。納税者なんだから当然の権利だと言いたいのだろう。
本来的には、読んでおきたいその知識欲などを充足させるために、その出版社と出版社を通して著者に対価が支払われる。その仕組みを根本から覆そうという心意気は自由だけれども、モノ書きの態度としては、自分で自分の首を絞めてなければいいですけれども。
「借りようと思っても借りられないというのは、本来おかしなこと。税金を払っている人たちが、税金の使われ方に対してもっと関心を持つべきで、図書館についても、人気のある本をもっとちゃんと貸すように文句を言うべきなんですよ」
[Excite Bit コネタ 図書館で借りたい本が「数百人待ち」の状況について]
税金の使い道に興味を持つべきだ。そうだ。でもそんな税金の使い道がアリならば、税金を払っているんだから、どんな用事でも救急車を呼んだら来て、どこへでも送ってくれということにならないか。税金を払っているんだから、議会は住民の全要望に応えるべきだということにならないか。給食費を3割負担分払っているんだから「いただきます」ではなく「ます」を省略した「いただき」だけ言うべきだという意見も通っちゃうわけか?
図書館が、新刊やベストセラー狙いのケチなヒトの集会所とならないよう、図書館はもっと独自性を持って、リクエストとか世間の風に流されないような蔵書のありかたをよく考えてみた方がよいかもしれません。
図書館が現在投資している分は、実際には未来への投資だというようなことも考えなければならないことだろう。絶版になると手に入らないものでも、出版時ならばほぼ手に入れることができるわけなのだから。そして、こう言うのだろう。
「未来のヒトは、未来のヒトの税金でなんとかすればいいのだ。現在払った税は現在のためだけに使うべきだ」
DA[blog]:Photo Pierre






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