頑張るぐんまの中小私鉄フェア2008

2008年10月26日 公開

どのくらい頑張っているかわかりませんが、群馬県では上信電鉄、上毛電鉄、わたらせ渓谷鐵道の私鉄3社3路線が走っています。その3社合同イベント? というわけで、上信電鉄の本社を利用した鉄道フェアが開催されましたので、行ってきました。

上信電鉄本社

とくにいつもと変わった部分はない本社ですけれども、見慣れぬ看板が立っています。手作りイベントを開催している雰囲気は何となく伝わってきます。普段は立ち入らぬ敷地に、入ってみましょう。

デキ3

いきなり、上信電鉄の名物、凸型電気機関車デキ3号が出迎えていました。

大正時代にシーメンス社から新車で導入されたと伝え聞いております。しかしヘンテコな名前ですが「電気機関車」を略してデキなんですかね。これが競争するとデキレースとか揶揄されちゃうんですかね。

デキ3の銘票

1924って書いてあるのが西暦だとすると、大正13年のコトですね。大正時代にこんなデカいものを輸入していたなんて、えらいことですなー。まぁ、横浜あたりに陸揚げされて、とことこ線路を走ってきたのでしょうけれども。

デキの運転室にもあがることが許されていましたので、遠慮なく……

デキの運転室

シンプルといいますか、ブラックボックス的なコンピュータパネルが無いので、機械であることを強く主張しているようです。この座席は、後付けなんですかねぇ? それとも、もともとこんな椅子がつけられていたのでしょうか。

これとほぼ同じモノが、反対向きにも取り付けられています。前進するときと後退するときのためだと思います。

反対向

計器の形がちょっと違うのは、専用品じゃなくていいということなのでしょう。汎用品でいいということは、メインテナンスが楽になるんですよ。

デキ1とデキ3

デキ1とデキ3の両方が展示してありました。ちなみにデキ2というのもかつては存在しましたが、すでに廃車とされ、富岡市内の公園に静態保存展示されています。

さすが、デキにはひとだかりができますが、土シキモ57には誰も寄りつきません。これ、レールを積み下ろししたりするクレーン車ですね。

土シキモ57

このロン毛のあんちゃんは、上信電鉄の整備関係の社員なんでしょうねぇ? どんな夢と希望を持って入社してきたのか、話を聞いてくればよかった。

キモは「キモい」わけではなく、軌道モーター車の略と思いますが、土シって何なんですかね? 富士重工製。

では、車両区の見学もしてきましょう。工場見学好きなオトナとしては、なかなかグッとくるものがあるんですよ。

工場入口

車両が置き去り!? みたいな雰囲気が、のどかでいいですなー。

入口近く

そして、入口を入ったところでいろいろなパーツを展示していましたが、オッサンみたいに見物する子供を発見。これはいいオトナになりそうだ。

遠慮なく、中へ入ってみます。

工場内

いいっすなー。上信電鉄なので全体的に小ぶりではありますが。中には、台車を引き抜かれた客車が浮かんでいました。

整理整頓?

ビシっと整理整頓していないダメ工場っぷりも、ニンゲン臭くてそそるものがあります。ISO9001とか取得できなさそうですが、ISOが会社の運命すべてではありません。

ジャッキ

さて、この台車を抜かれて宙に浮いている客車は、実はジャッキで持ち上げられて台車を抜かれたそうです。大手の工場だとクレーンで一気にホイっと持ち上げてしまうそうですが、上信電鉄にはそんな設備は必要なく、地味にジャッキでエッサホイサと持ち上げるとのこと。

いや……ジャッキは電動ですけど。

台座の位置

わかります? ↑このくらいの高さに置かれていた車両が(左側のジャッキに書かれた数字「4」の位置をよく見て!!)

持ち上げられた

ものの数十秒で、↑これだけ持ち上げられています。こんな何気ない日常作業も、フツーのヒトが見たら「オォっ」っとなるわけですよ。子供たちも「来てよかったねー」って言ってました。よくできた子供です。

台車

ちなみに、車両の下から引きずり出されて整備中の台車。住友金属製。

さて、工場の外の本社前では、こんなコトも。

体験中

運転席に座ってますが、ブレーキ操作を体験しているだけです。実際にはモーターには電気が通じないようになっているようでした(そりゃそーだ!!)。ブレーキ操作をすると、ガチャガチャと機械を動かしている雰囲気の他に、圧縮空気がしゅゎーって抜けたり、圧縮空気を使いすぎるとコンプレッサーが自動的に回り出したり、「機械を操作している感じ」になります。

このコドモ、けっこう長い時間そうやって遊んでいました。勝手に妄想が膨らんでいたのでしょう。さぞ楽しかったことと思います。

違う車両では、車内放送体験とかもやってました。会社の重役が連れてきた誰かも、楽しそうに車内放送してました。

スーパーベルズのイベントとか、できそうです。

さて、展示自体は上信電鉄のみでしたが、タイトル憶えてます?「頑張るぐんまの中小私鉄フェア2008」です。群馬の私鉄は上信電鉄の他、上毛電軌鉄道、わたらせ渓谷鐵道の3社が営業しています。そしてその他の2社は、グッズ販売の参加だけのようでした。

グッズ販売

わた渓では、写真集やら小物やらを販売していましたが、

わた渓の販売ブース

上毛電鉄は、使った硬券の切符とか、制帽まで売ってました。

制帽まで売る

大丈夫? 売りすぎじゃない?

そして、工場から蔵出しの上信電鉄。まず、踏切の警報機。

警報機。

無造作に地べたに置かれ、5000円っていう貼り紙がしてあります。まぁ、フツーに廃棄すれば産業廃棄物ですから、それを商品として取り扱うことに異論はありません。でも、だったらもっと商品としてかわいがってあげてください!!

車掌鞄

車掌さんの鞄やら、何かのパイプ、扉開閉用のスヰッチ、ドアノブ……ドアノブ!!

吊革

吊革、何かよくわからないスヰッチングボックス。もう、何でもアリですな。鞄好きなので、車掌鞄を1000円でもらってきました。鞄屋さんに見せたら「もっと脂を塗って大事にしなきゃだめだよ」って怒られちゃいそうです。でも、昔のものなので、本皮なんですよー。口金とか直して、使いたいです。

その他、心太やら焼きまんじゅう、だるま弁当なんかの販売もありましたけど……駅弁はだるま弁当だけ?

全国の百貨店・スーパーマーケットたちが定期的に駅弁大会をやっているのは、ただそれを求められているからだけではないはずです。売り上げに大きく貢献しているからではないかと思います。

「群馬の駅弁」とか、全国の駅弁でも、何かテーマに沿った品揃えのいろいろな駅弁を取り揃えて販売したら、とくに鉄道に興味が無いヒトもニオイを嗅ぎつけて集まって来るのではないでしょうか? こんな10月も終わりだっつーのに、心太は無いでしょう。しかも雨は降らなかったけどイマイチな天気だったし。

どこか料理屋に協力してもらって、この日だけの上信弁当を作ってみてもいいだろうし、金満漫画家のさらなる協力を得て「999号弁当」なんてのも、いいと思いますよ。

999号銀河鉄道999号を走らせよう!実行委員会

そうじゃなければ、下仁田出身のあの元アイドルを呼んで、イメージ(元)ガールとして活躍してもらい、オーディションで披露した自慢の下仁田ダンスを披露したりしたら、かなり盛り上がると思いますけど。あの元アイドルなら超多忙ということもなさそうなので、来てくれませんかねぇ? 臨時列車で何かイベントとかしたら楽しそうです。

同様に、桐生が本拠地のわた渓ならば、桐生出身で「群馬大好き」を公言しているプロ野球チームの監督とか呼んできたら盛り上がりませんかねぇ? トークイベントでも、何なら野球に関する何かでも。公共交通機関で会場までやってきたら、キャッチボールできます権とか。

実は、告知が地味すぎて、イベントがあることを昨日知りました。きっと、駅などでは広告されていたのでしょうが、都会とは事情が違います。鉄道もバスすらも使わないような人たち(つまり、ほとんどの群馬県民)に、もっと鉄道に興味を持ってもらうような告知をして集まってもらう、そんな工夫が必要でした。

ほら、やぱし駅弁大会とかさー。あと鉄道に関する何か。

JR直通にして、下仁田発、両毛線前橋経由桐生行きの特別列車を1往復させてみるとか。桐生ではわたらせ渓谷鐵道に乗り継ぎができるとか、そのままわた渓にも乗り入れてみるとか。超手間かかりますけど、情熱があればできそうです。

足りないのは、情熱なのかもしれません

鉄なオジサンたち

もともと鉄分が濃いヒトは、黙ってたってちゃーんと嗅ぎつけて集まるわけですから。

わたらせ渓谷鐵道は、国有化された足尾鉄道をJR東日本が廃業しようとしたところ、地元自治体などに廃線阻止され、営業されています。上毛電鉄は、東武グループの群馬観光開発の先鋒として浅草からの直通運転などしていましたが、東武から切り離されて細々と営業しています。上信電鉄は高崎から下仁田を通って長野県のどこかへ通じる予定だったようですが、下仁田までで路線は終了、高崎駅からのJRの乗り入れなども現在では行われておらず、話題のマンナンライフ社への取材にも利用されていないのではないかと思われます。

【リンク】

ついでに、わた渓の話題。ダメ企業っぷりを広告屋目線で少しだけ紹介。

2009年は9月27日日曜日に、わた渓大間々駅で開催。中嶋春香さん登場とのこと。

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