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田沢湖線でおりつめ木工に行ってみた


ご案内を頂戴しましたので、気兼ねなく行ってみることにしましたが、群馬~岩手はそれほど便利ではない。ならば、電車で行ってみるか、ということにしましたのです。

第3回和山忠吉作業場公開展
(このイベントは既に終了しております)

田沢湖線とは、盛岡~大曲を結ぶローカル線。でも、気動車じゃなくて電車です。何故かというと、田沢湖線をわざわざ1年間も運休させて秋田新幹線を走らせるようにしちゃったからです。

田沢湖線@盛岡駅

田沢湖線で使用される701系5000番台という形式。JRの在来線の規格1067mm(3′6″)ではなく、新幹線や世界の約60%が採用していると言われる世界標準的規格1435mm(4′8.5″)なので、JRにおいては異端なのですね。どうしてか、って。新幹線と同じ線路を走るからです。いや、新幹線が田沢湖線を走ることになって改軌してしまったので、それにあわせた車両が必要だったからです。

追い越し

だから、田沢湖線が途中駅で新幹線に追い抜かれたりすることがあるわけです。写真は雫石駅。写真下側で田沢湖線が待っていますが、向こうから秋田新幹線がトコトコやってきます。この列車は停車しましたが、雫石駅は通過することが多いみたいです。秋田新幹線。

と、田沢湖線の説明をしているといつまでたっても話が前に進みませんので、興味ある方はウィキペディアとか、鉄分が濃いブログなどをご覧ください。

岩手の車窓から

とにかく、盛岡駅から、新幹線も走るコトがある単線のローカル線「田沢湖線」に乗って、車窓に岩手山を望みながら揺られること約30分。名前はかなり有名な牧場がある小岩井や、名称が夢見がちで素敵だけれども場所があまり知られていない雫石などを通って、目的地赤渕まで参りました。乗り心地はそこそこ。雫石までにほぼ全員が下車してしまい、赤渕まで行ったのは……それでも5人くらいいたか。忠吉マジックかもしれません。

赤渕駅

赤渕駅はこんな感じ。これですべて。駅舎も切符売り場もなく──そういえば、便所があった。雫石駅までは、新幹線も通過するちょっと浮かれ気味の観光地+日常生活漂う住宅地、という要素を併せ持った感じがありましたけれども、赤渕駅は、そのどちらも無い。鉄道駅としてのオーラも無い。

しかも、赤渕駅より先、秋田県側に行く列車は、一日に数本。秋田県側も岩手県側も、県境をまたぐ輸送に需要を感じていないようです。

そんな田沢湖線赤渕駅から国道沿いに歩くこと約10分。そこに和山忠吉さんの工房「おりつめ木工」があるわけです。ようやく、序章も終わり、本編が始まります。

おりつめ木工遠景

向こうに秋田駒ヶ岳が見えます。この国道46号は盛岡から取り敢えず県境を越え、田沢湖に抜けて行きます。

山桜

工房展のご案内を頂戴したときに満開だった、工房前にある山桜は、もう散りすぎてわずか数輪を残すだけとなっていました。おいしいさくらんぼは……つきませんよねぇ?

作業場内

作業場の中はすっかり片付けられて、完成品や仕掛品が展示されていました。工具はもちろん動いていません。うるさいし、埃がすごいですからね。

工房展

機械なんて動いていなくていいのですが、忠吉さんの代表作品である椅子が置かれ、自由に座れるようになっていました。これが、いいのです。座った感じが。ホントに、うっかり一脚欲しくなる座り心地です。世の中にはあぐら椅子をつくる木工家がたくさんいますが、忠吉さんのもあぐら椅子はかなり高得点と思われます。フォトピエール的には。

座面

座面とか、

脚

脚とか筐体とか、そんなものもきちの整頓されて並んでいました。こういう感じで組まれていくんですねー。ネジでばりばりとめずにダボを打って膠でくっつけていくというのもいいですね。もちろん、できあがる品物の条件によっていろいろな作り方をするということですけれども。

なので、修理などもやってくれるそうですが、膠を引っ剥がすところに時間がかかると言っていました。どうやって取りはずすのだろう? あたためるのでしょうけど。

忠吉さん+センキチ

センキチと遊ぶ忠吉さんが座るのは、忠吉さんの代表作である椅子の中でも代表作「ネマール」。わんこは飼い主に似るとか言いますが、センキチも忠吉さんに似ているそうです。自由な雰囲気を出している感じはありますけど。

ネマール+センキチ

センキチはネマールに座ってはいけないとしつけられているのか、ネマールに座りたくないのか、そもそも座るモノだと言うことを認識していないのか。ネマールに噛みついたりすることもないみたいですけどね。噛みついたりすれば、忠吉さんは犬用歯磨きとか作ってくれるような気がしますけど。

ところで、作業場は毎日開放しているわけではなく、普段は作業をしているそうです(そりゃそーだ)。というわけで、どうしても今日、忠吉さんの作品をこの目で見ねば!! ということになりましたら、雫石駅へ。

観光交流センター

雫石駅西口1階にある、観光交流センターにて、いくつかの作品が展示されています。そのうちいくつかは販売もしてくれるそうです。小物ですけど。

この写真は、10台くらいに分割できる、東北~アペニン半島を象ったテーブル。6000ピースくらいのさいころを繋げてつくってあるそうです。すげー。でも、エアコンなんかの影響でちょっと隙間ができてきてしまっているそうです。

その他の作品

その他、この度のDMにも使われた星形の棚や、定番の椅子なども展示されています。

おりつめ木工 和山忠吉

【リンク】


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