高崎でペットボトルキャップ回収予告

2010年02月27日 公開

広報をぱらぱら見ていたら、毎年ゴールデンウィークに開催される「スプリングフェスティバル」の出店者を募集する記事がありました。同じ欄の結びにこんなことも書いてありました。

平成22年2月15日号 No.1268 P.9

世界の子どもたちにワクチンを〜ペットボトルキャップの回収

4月29日(祝)午前10時から午後3時まで、音楽センター東側でペットボトルのキャップを回収します。対象は飲料のキャップです。シールなどをはがし、洗って持ってきてください。集めたキャップはエコキャップ推進協会を通じて、ポリオワクチン購入のために寄附します。

問い合わせは、スプリングフェスティバル実行委員会の清水義典さん(略)へ。

[広報高崎 平成22年2月15日号 No.1268 P.9]

いいですよ。集めたいモノを集めたいだけ集めて、使いたいように使えば。でも、繰り返し申しあげているように、リサイクルと寄付行為は分離して考えた方がよいと思います。

ペットボトルキャップは、たしかにそのまま焼却などするよりも数をまとめてリサイクルした方が良いでしょう。でも、そのリサイクルされたペットボトルキャップがどう使われているかなんて、誰も気に留めませんね。だいたい粉砕して、溶解して再成型して何かになっているのでしょうけれども、どう使われているかはよく知られていないので、エコキャップ推進協会の実績を引用して紹介しましょう。

ペットボトルキャップのリサイクル品

───( ゚д゚ )─── だいたいゴミですね。

さらに、「リサイクル回収に参加しているから」という理由でペットボトル消費に何の抵抗もなくなってます! このようなオトナたちに教育されたコドモたちは、リサイクル回収に参加することが環境保護だと思い込んでいることでしょう(実際に、ラジオなんかで芸NO人が実践している環境への取り組みとして「ゴミの分別とか、頑張ってます!」って胸張って宣言してる)

でも、まぁ100歩譲って、何もしないよりマシとしますよ。やらない善よりやる偽善。

じゃぁ、リサイクル活動のために寄付活動をくっつけて釣るっていうのはどうなわけでしょう?

ペットボトルキャップのリサイクルと毎度お馴染みのセットで、ポリオワクチン寄贈について触れられていますが、ポリオワクチンは10円の経口ワクチンを2回接種するので20円が1人分となります。20円は、ペットボトル800個分とされています。800個で約2Kgだそうです。つまり2Kgの廃プラスチックを廃材処理業者に引き取って貰うと20円になるという換算です。

じゃぁ、その2Kgを廃材業者まで持ち込むのに、運賃はどのくらいかかるんでしょう?

ペットボトルキャップ800個の嵩が全然想像できませんが、仮に重量だけで換算すると、あの黒い猫の印の運送業者ならば「60サイズ」となり、県内輸送で¥740とのことです。ただ……3辺の合計が60cm以内に収まるとは考えにくいですけど(45リットルの袋いっぱいで2500個くらいらしいです)。

とにかく、20円を得るために運賃が1000円近くもかかるということです。

自分で輸送するからいい、っていうわけ? まさかリヤカーを牽いて行きます? 群馬のヒトはそんなことしませんね。自動車で運びますね。自動車の燃費が1Kmあたり10円とすると、2Kmも走ればチャラになっちゃいます。800個じゃなくて80000個運ぶから大丈夫? 80000個(45リットル袋32個分)約200Kgが集まっても2000円(100人分)ですよ!

キモチが大切だ、っていうわけ? キモチだけでいいんだったら、香港出身のあのタレントみたいに、「心配しているから来たよ」と伝えるために内戦で超危険なソマリアまで行くとか言い つつも、実は平和で治安のいいソマリランドまで行って毎日新聞屋と観光して帰ってくるという活動にも納得済みですね。

違う。

ちなみに、群馬県内の受け皿としては、太田の廃プラスチックリサイクル業者が名乗りを上げています。高崎から太田まで、約40Km。その業者は良心的で、1Kg(約400個)につき、10円+エコキャップ推進協会経費分10円=合計20円が寄付されるそうです。

賢いヒトは初めから解っているように、寄付金の全額がワクチンなどの寄贈物に化けるわけではありません。途中のワクチン輸送費もそうだし、ワクチンは冷蔵だの冷凍だのしなきゃだし、人件費などもまかなわれています。つまり、800個が20円になっても、その大部分は人件費等に消えちゃうということです。

JCVの収支報告も見られます。簡単にまとめると、2008年のJCVの収支はこんな具合。

収入

  • 304,237,000円(繰越金含)

支出

  • 281,666,000円(うち、ワクチン供与活動費約58.7%)
ワクチン供与活動費 165,408,000
募金活動費 48,803,000
ボランティア活動費 2,460,000
活動人件費 27,325,000
その他の事業費 10,440,000
管理人件費 11,487,000
その他の管理費 8,663,000
設備投資等支出 5,250,000
敷金等支出 1,830,000

次期繰り越し

  • 22,571,000円

ところで、エコキャップ推進協会では、回収ボックスを買えと言わんばかりに売ってます。容れ物なんて、何でもいいんじゃね? その6000円は寄付に回すより回収ボックスを買った方がいいわけ? しかもペットボトルキャップじゃなくて、ペットボトルを再生した、って! 説得力を下げるには、ちょうどいいけど。

意味解らん。

だいたい、どの地域でどのくらいのポリオワクチンが不足しているのか、ネットで調べてもわからない。でも、実際には、ワクチン接種が不足してるのはニッポンじゃね? アタマのおかしい写真屋がぐちぐち言っても誰も何とも思わないでしょうけど、そのことについて、もっと権威のあるヒトとか影響力を持つヒトに語って貰いたいです。

そこまで経費をかけてワクチンを寄付したいなら、2000円を現金で寄付とかじゃだめなのかなぁ。寄付する側のちまちまと無駄に長い時間と労力をかけてやってる達成感が得られないからダメなんだろうな。恵まれないヒトの役に立つことよりも達成感の方が重要ですから。ニッポンでは。

そういえば、ペットボトルキャップ800個って2Kgでいいのかなぁ。一応、中村化成工業株式会社の換算に基づいて1個2.5gとしています。

【リンク】

子どもワクチンオンライン募金

 

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