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大日向の火とぼしを、どう撮るか


ご当地ぐんまちゃん(南牧村)300px群馬県のマスコットキャラクタゆうまちゃん(ぐんまちゃん)が、今年あたりから各市町村にちなんだご当地ぐんまちゃんとして使われている。その中で、南牧村のご当地ぐんまちゃんとしてモチーフになったのが火とぼしなのです。

【リンク】ぐんまちゃんツアー:秘密のぐんま

当時の領主だった小幡さんにいじめられて武田さんにくっつき、小幡さんをやっつけた、と言われています。南牧村の各地で火とぼしの風習はあったようですけれども、今でも人が集まって毎年やっているのは、すでに大日向地区のこの一つだけになってしまっているようです。

無形民俗文化財指定。

このお祭りが、毎年8月のお盆の頃に行われます。今年は14日(土)と15日(日)に行われました。土曜日も日曜日も通りかかりましたが、日曜日には立ち止まって観てきました。

火とぼしの写真はどう撮るか

それほど難しいことはないです。わらをグルグル回す様子を表現するのがいちばんわかりやすいので、藁が最低1回転する間はシャッターを開いておけばいいわけです。

だいたい、1回転に2秒以上はかかっているようですので、最短でも3秒はシャッターを開けておきたいところです。そうすれば、ご当地ぐんまちゃんのように円弧を描くわけです。

大日向の火とぼしコンデジでの例

今日は敢えてコンパクトカメラ Optio W60 で撮っています。コンパクトカメラでは、細かい設定を手動で設定することができないことが多いのでなかなか悩みどころですが、日も暮れてきた頃、に夜景モードで撮ったらシャッタースピードは2秒でした。

ほら、2秒くらいでは半円から2/3弧にしかならないわけです。

これがつかめてきたら、あとは趣味の問題です。

  • フレーミングは縦にするか、横にするか
  • 回転する炎に対して、背景をどのくらい黒く潰すか、背景を生かすか
  • 引いて全体的な雰囲気を入れるのか、寄って迫力を出すのか
  • 橋の下の川を入れるのか、山の上の空を入れるのか、両方入れちゃうのか
  • 炎はうすくゆらゆらさせるのか、ギラリと強烈にするのか
  • 1回転分の素直な円弧にするのか、何回転分にもして現実とはちょっと違う趣を出すのか

……などなど。

忘れちゃいけないのは三脚です。

三脚放列まぁ、イマドキはどこに行ってもそうですが、三脚品評会が開催されています。フォトピエールとしても今日はたまたま通りすがりに寄っただけですが、この三脚品評会には時々参加しています。今日は面倒臭かったし、コンパクトカメラなので、転落防止柵の柱の上に置いて撮りました。アングルは、そこら辺に落っこちていた石を挟んで調整です。

他人の写真も見て、研究するのもよいでしょう

まぁ、他人から見ればフォトピエールの写真も他人の写真ですけど。

まずは、産経新聞。

産経新聞の写真あまり暗くなると、「橋の上」感が伝わらなくなっちゃうので、薄暮の頃に撮ってますね(単に〆切の都合かもしれないけど)。輪を描く感じから推測するに、シャッタースピードは3秒くらい。F5.6でISO800くらいですかねぇ? あまり派手にならないように気を使っているのかもしれませんが、炎の輪を3つ入れてくるあたり、ラッキーですね。真ん中のヒトがもうひと頑張りしてくれたら、4つ写り込んだのに、惜しい。でも、じーっと待ってると真っ暗になっちゃうので川に架かっている橋の上ですという説明的映像はちょっと難しくなってくるかもしれません。

続いて、読売新聞。

火とぼし読売新聞手持ちでよく頑張るよ。三脚忘れちゃった?

しかも、アンダーな写真を無理に補正して使っているからグラデーションのジャンプがすごい。これで客観的に事実が伝わるのかと問われれば、ちょっと疑問。アマチュアカメラマンが趣味で芸術的写真を撮ってるんじゃないんだから、という感じ。

こういう写真を撮って送っちゃう根性が信じられないけど、それを使う方も使う方だよな。でも、記事になってよかったね。どこかのイルミネーションの撮影では周囲に邪魔しただけで記事にならなかったんだよね。

三脚を忘れちゃうこととかたまにありますよ。ニンゲンだもの。でも、だったら何かの上に置くとか、並み居るアマチュアカメラマンに声をかけてちょっとだけ三脚をかりるとか写真を借りるとか買うとか投稿してもらうとかできなかった——んだろな。

翻って、フォトピエールさんの写真をもう1カット。

大日向 火とぼし手持ちでどうしようもないので、シャッタースピードは1/25ですが、アングルがかわると様子も変わってきます。サンケイとは橋の反対側ですが、人だかりができていて賑わっている様子も伝えられます。これで三脚を立ててシャッタースピードを6秒くらいISO400でF16とかで撮ると味わい深くなったかもしれません。

いろいろな作例は、昨年の記事を参考にするとわかると思います。

【リンク】南牧村 大日向の「火とぼし」(2009.8.16)

むすびに、動画をどうぞ。


回し手にもいろいろタイプがあって、カラダで回すヒトがいれば腕力で回そうとするひとがいたり。あるいは回る火を目で追いながら回したり、感覚で回していたり。

ただし、誰でもできるというわけではありません。いつだか、酔っ払いが悪さをしたとかいう話で、「関係者以外禁止します」と立て看板が出されちゃっています。

立て看板

あと100年続ける展望

酔っ払いと言えば、自宅などで飲んで酔っぱらってから来るしかないわけです。あるいは、飲食物持参するか。そのあたりが、「観光資源」として生かし切れていない部分のように感じられます。ヒトが集うどんなイベントがあっても、ガツガツ儲けない控えめな南牧村ですけれども、お金が儲かっちゃうことに引け目を感じるのかもしれません。

でも、購入する方にだって大いなるメリットがあるわけだから商売が成立するので、買うヒトの立場で考えると何かを販売するのも必要でしょう。

村内には、まだまだ健在な商店がいくつもあるわけです。村内には商工会だってあるわけです。協力し合って、飲料・軽食・土産物などを販売できると、雰囲気ももっと盛り上がるかもしれません。売り子がいない? うーむ、いないことはないと思いますよ。

行灯


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