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アドビだけ優遇するのが官公庁の慣行


群馬県が主催の優良品選定応募案内の一部に、こんな表示。

応募案内

まあ、よくある感じです。配布ファイルが PDF または DOC ということのようだ。公的機関からいただくファイルは、場合によっては JTD だったりして大変困りますが、PDF と DOC なら、まあ想定し得る範囲かなと思います。

そして、そのすぐ下部にはこんな表示も。

get Get ADOBE READERPDFファイルをご覧いただくためには、Adobe社「Adobe Reader」が必要です(無料)。
以下の「Get ADOBE READER」のボタンを押して、Adobe Readerをダウンロードして下さい。

ほぉ、ほぉ。

この表示で、とくに問題無いと思いました? PDF 以外のファイルは DOC だし、Wアイコンもついてるからわかるだろう、って? その考えで言うならば、PDF だってわかるでしょう。それなのに、PDF だけは説明が付いていて、何のアプリを使えという指示まで御下賜なさっておられる。

庶民は阿呆だからな。PDF のことくらい俺たち御役人様衆が教えてやるよ、と。

アドビだけ優遇されるのはおかしい

そこまでやるならば、DOC の説明と指示もするべきなのではないでしょうか。

buy Office

それとも、グンマー県庁では

  • 無料のモノは優良品なので紹介する
  • 有料のモノはB品だから紹介しない

という方針なのでしょうか。さもありなんという気がしなくもないですが、おかしいですよね。無料ならば社名までバッチリ紹介してもらえた上に、製品へのリンクまでしてくれるのに。

Office には県としてすでに支払い済みで紹介するのであれば紹介料をもらわねばならぬ、とか? それとも、Office ってどのパソコンにも入ってるとか思ってるのでしょうか。ま、さ、か! そんなゆとりの方は県庁にはござらっしゃらないはずです。税金で旨い飯を御召し上がりなさっておられるわけですし。

DOC じゃなかったらどうなっていたか?

では、これが DOC ファイルではなく JTD ファイルだったらどうでしょう?

応募案内がこうだったら?

アイコンが付いていても、知らないヒトには何のことやらサッパリわからないことでしょう。「それって何のファイルだ!」とか言われないでしょうか。

ちなみに、ここまでわざと JTD が何であるか申し上げずにおりましたが、日本製ワープロソフト「一太郎」のファイルです。官公庁関係のことをやっていると、数年に1度くらいのペースで JTD ファイルを受け取ってしまい、時々慌てます。

ちなみに、Macで一太郎文書を開くには、WineBottlerを使って一太郎ビューワをインストールするのが一番確実なのかなーと思います。そんな力技を使うことは滅多にありませんけど。
http://ascii.jp/elem/000/000/610/610058/index-2.html

広告掲載者には説明してるかな?

グンマー県のウェブサイトでは、バナー広告を有料で表示してくれます。Adobe READER へのリンクについて、有料でバナー広告を掲載しているみなさんには、なぜそれは有料で、Adobe だけは無料なのかという説明が必要に思えます。

まあ、フォトPとしては広告掲載していないのでどっちでもいいってことですけど。

「それ前例がない」一点張り

何か今までやってなかったことを提案すると「今まではこうしてきた」「そんなことやったこともないし聞いたこともないからダメ」というのがパターンです。でもね、何でも初めてやるときには前例が無いのが当たり前なんですが、最初にやった時に前例はどうしたんでしょうね。

反対に、一度慣行になってしまえば、誰かが時々検証するとかいうこともなく、議会だって注目することがなく、ずーーーーーっとその習慣が続くわけです。なので、モノを売るみなさんは、一所懸命に真面目に売ることよりも、どうしたら慣行庁に取り入れてもらえるかを考えると、採用後は左うちわで暮らせるんじゃないでしょうか。


Posted in ウェブ関連
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